遺言書と違う相続財産の分け方をしたいという相談事例 ①

相続

關口 勝生

關口 勝生

行政書士

東京都
關口行政書士事務所

2016-5-4

遺言書と違う相続財産の分け方をしたいという相談事例 ① - 遺言書と違う遺産の分け方をしたいのですが

遺言書と違う遺産の分け方をしたいのですが

S籐さんがご相談に来たのは3年前の夏でした。

お母様がその5か月ほど前に亡くなられたとのことで、ご相談はそのお母様が遺した遺言のことでした。

S藤さんのお父様は15年ほど前にすでに亡くなられており、S藤さんとお母様で北区にある一軒家(お母様の所有)で二人暮らししていました。

S藤さんにはにお姉様がいて結婚して横浜のほうに住んでおり、相続人はS籐さんとお姉様の二人です。
お母様は亡くなる直前まで元気で、週3回パートの仕事もしていたのですが、ご自宅で突然倒れてそのまま他界してしまったとのことでした。

お母様は、S籐さんのお父様が亡くなられた直後に遺言書を自筆証書で作っていたそうで、うちの事務所にはその遺言書を持参してきたのです。



今回の事例の要点はこちら

遺言書の要点は以下の2点でした。
①自宅の共有持分の2分の1をS藤さんに、もう2分の1をS藤さんのお姉様に相続させる。
②自宅以外の預貯金その他一切の財産はS籐さんに相続させる。

実は、S籐さんからはこの2か月ほど前にご相談の予約の電話をいただいていまして、その電話で自筆証書遺言があることをうかがっていましたので、家庭裁判所で検認の手続きをするよう指示してありました。
ですので、このご相談時には検認の済んだ遺言書をご持参いただきました。自筆証書遺言の形式に不備はありませんでした。

ご相談の内容は、この遺言書とは違う方法で財産を相続できないかということでした。
ご自宅には今後もS藤さんが住み続けますし、お姉様はお嫁に行っているので、わざわざ自宅の持分を2分の1ずつにするのも無意味で、自宅はS藤さん自身が100%取得したい、というのがS藤さんのお考えです。
遺言書があっても、相続人全員の同意があれば遺言書と違う方法で相続することは可能です。

実際に遺言書と違う遺産分割は可能?

今回の相談の場合、遺言執行者の指定もありませんし、S籐さんとお姉様で合意すれば可能ということになります。

ご相談時間の中で、S藤さんは、自宅を全部自分が相続する代わりに、預貯金をお姉様に相続させるという方向でお姉様とお話してみるということにして、帰宅されました。

その数日後、S籐さんからご連絡があり、
S藤さんのお母様の主な相続財産は自宅不動産の他に預貯金が約900万円あったのですが、自宅不動産をS藤さんが相続し、預貯金900万円全額をお姉様が相続すること、でお姉様と合意したとのことです。

お姉様としても、自分が住むわけでもない不動産のしかも2分の1をもらっても仕方がないと考えていたようで、不動産の価値と比べると900万円はやや少ない金額ではあったのですが、意外にあっさり合意してくれたようです。

S藤さんは現金を相続しないことになったわけですが、別途に生命保険の保険金がS藤さんに200万円とお姉様に500万円あったとのことなので、その点は問題ないようです(お姉様のほうが保険金が多かったのもお姉様があっさり合意してくれた一因かもしれません)。

そこで、遺産分割協議書を以下のとおり作成して、あとは司法書士の先生に相続登記をお願いして完了となりました。

次回は遺産分割協議書の文例をご紹介します。



遺言書と違う遺産の分け方をすることは十分可能です。遺言書についてお気軽に専門家にご相談ください。



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